Clara Whitmore · 更新日 2026年10月7日

比較

Buttondown と Kit(旧 ConvertKit)の比較:無料枠と自動化の費用を並べる

Kit は購読者 10,000 人まで無料で、自動化は Creator(月 $33〜)から。Buttondown は最初の 100 人が無料で、機能は月 $9・$29・$79 の追加。2026 年 10 月の料金ページで比較します。

結論:配信だけなら Kit の無料枠が広く、細かく機能を選ぶなら Buttondown

まず、旧い比較記事との違いを書いておきます。かつて ConvertKit と呼ばれていた Kit は、2026 年 10 月 7 日に確認した料金ページで、購読者 10,000 人までの無料プランを載せています。無料でも、ランディングページ、フォーム、メール配信、タグとセグメントは無制限で、デジタル商品や購読の販売も含まれます。自動化とシーケンスは Creator(購読者 1,000 人で月 $33、年払い表示)から使えます。一方、Buttondown の料金ページでは、最初の 100 人が無料で、機能は月 $9、$29、$79 の追加として選びます。

配信中心で、人数が数千人なら、Kit の無料枠を超えるまでは費用がかかりません。Markdown で書き、必要な機能だけを足したいなら、Buttondown が合います。Buttondown の「100 人を超えた分の購読者料金」は今回読み取れていないので、自分の人数で合計を確かめてください。

プランと機能の比較

項目 Buttondown Kit
無料の範囲 最初の 100 人まで。Markdown かリッチテキストの編集、独自ドメインからの送信、公開アーカイブを含む 購読者 10,000 人まで。ランディングページ、フォーム、配信が無制限。タグとセグメント、デジタル商品・購読の販売を含む
有料の入り口 機能ごとの追加(月 $9、$29、$79)。購読者数に応じた基本料金がスライダーで加わる Creator が購読者 1,000 人で月 $33(年 $390 の年払い表示)、Pro が月 $66(初年度の割引表示は $50)
自動化・シーケンス 追加機能(自動化)、月 $29 Creator から。ビジュアル自動化とシーケンスが無制限
タグとセグメント 追加機能、月 $9 無料プランに含まれる
有料購読・商品の販売 有料購読は追加機能、月 $9 無料プランに、デジタル商品と購読の販売が載っている
ブランド表示の削除 ホワイトラベルが追加機能、月 $79 Creator から
チームで使う 追加機能(チーム)、月 $79 Pro でユーザー数が無制限
件名の A/B テスト 料金ページに記載なし Creator から
試用・移行 最初の 100 人が無料 有料プランに 14 日間の試用(カード登録不要)。移行は無料と表示

出典:Buttondown の料金ページと Kit の料金ページ(2026 年 10 月 7 日閲覧)。Kit の月額は、購読者数のスライダーの位置で変わります。Kit の個人情報の取り扱い(DPA など)の確認ページは、今回の取得では閲覧できませんでした。

Buttondown の料金ページ(2026年10月撮影)
Buttondown pricing page as of 2026-10-07. Source: buttondown.com/pricing
Kit の料金ページ(2026年10月撮影)
Kit pricing page as of 2026-10-07. Source: kit.com/pricing

Kit の料金は、購読者数でどう動くか

Kit は、購読者 10,000 人までは無料プランで配信できますが、自動化が要るなら Creator に上がります。Creator と Pro の月額は、購読者数のスライダーで次のように動きます。

購読者数 Creator(月額) Creator の年額(月額 × 12) Pro(月額)
1,000 人 $33 $390(年払いの請求額) $66(初年度の割引表示は $50)
5,000 人 $75 $900 読み取っていません
10,000 人 $116 $1,392 $158
25,000 人 $166 $1,992 $233

年額に直すと、Creator と Pro の差は次のとおりです。月額に 12 を掛けただけの単純計算で、割引や超過分は含みません。

購読者数 Creator の年額 Pro の年額 年間の差額
1,000 人 $390(年払いの請求額) $66 × 12 = $792(初年度の割引表示なら $50 × 12 = $600) $402(割引なら $210)
10,000 人 $116 × 12 = $1,392 $158 × 12 = $1,896 $504
25,000 人 $166 × 12 = $1,992 $233 × 12 = $2,796 $804

Pro にどこまで払う価値があるかは、使う機能で決まります。ニュースレターを 1 人で出す段階では、Creator までで足りることが多いでしょう。Buttondown の側は、追加機能を足しても、購読者数の基本料金が別にかかります。人数が増えるほど、その基本料金が全体に占める割合が大きくなるので、スライダーを必ず自分の人数に合わせてください。

Kit の 3 つのプランで増える機能

機能 Free Creator Pro
購読者の上限 10,000 人 スライダーで決まる スライダーで決まる
ランディングページ・フォーム 無制限 無制限 無制限
メール配信(ブロードキャスト) 無制限 無制限 無制限
タグ・セグメント あり あり あり
デジタル商品・購読の販売 あり あり あり
ビジュアル自動化・シーケンス なし 無制限 無制限
件名の A/B テスト、Kit ブランドの削除 なし あり あり
サポート カードに記載なし 24 時間 365 日のメールとチャット Creator に準ずる
購読者のシグナル、配信到達のレポート なし なし あり
ユーザー数、紹介の仕組み なし なし ユーザー無制限、紹介の仕組みあり

Buttondown の追加機能の 3 つの価格帯

月額 含まれる機能 Kit で近い機能が入るプラン
+$9 タグ・セグメント、有料購読、コメントとアンケート、分析、RSS からのメール配信、スポンサーシップ、メールの添付ファイル タグ・セグメントと販売は Free。分析の詳細は Pro
+$29 自分のドメインのアーカイブ、複数のニュースレター、自動化 自動化は Creator。ほかは今回確認していません
+$79 ホワイトラベル、チーム ブランド削除は Creator、複数ユーザーは Pro

機能ごとの費用を重ねる

2 つのサービスは、同じ機能を違う場所で課金します。Kit は、配信、フォーム、タグ、商品販売を無料枠に入れ、自動化から有料にします。Buttondown は、書く画面と配信を基本に置き、それ以外を機能ごとに足します。たとえば、「1,000 人の読者に、タグでの出し分け、有料購読、歓迎メールの自動化をつけたい」場合の比較です。

やりたいこと Buttondown の追加機能(月額) Kit で必要なプラン(購読者 1,000 人の月額)
配信と読者の分類だけ タグ・セグメント $9 Free で $0
上に加えて、有料購読 $9 + $9 = $18 Free に、販売機能が載っている
上に加えて、歓迎メールの自動化 $9 + $9 + $29 = $47 Creator で $33
上に加えて、ブランド表示の削除 $47 + $79 = $126 Creator で $33(削除を含む)
上に加えて、複数人での運用 $126 + $79 = $205 Pro で $66

この表のとおり、機能が増えるほど、Kit のほうが追加の費用が小さく済みます。自動化まで入れた 3 行目で、Buttondown の追加機能の合計は、Kit の Creator を上回ります。ただし、Buttondown には別に購読者数の基本料金があり、100 人までは無料である点、Kit の金額は購読者 1,000 人の位置での年払い表示である点が、比較を難しくしています。人数が 1,000 人から離れるほど、表の数字は変わります。

書く道具としての違い

Buttondown は、Markdown とリッチテキストのどちらでも書け、独自ドメインからの送信と公開アーカイブが基本に含まれます。API は、公式ドキュメントで、できるだけ REST らしく、地味に作ったと説明されています。記事を Git で管理し、自分のスクリプトで公開する書き手には、扱いやすい設計です。

Kit は、フォーム、ランディングページ、タグ、シーケンスを軸に、読者との関係を育てる道具として作られています。料金ページには、Visual Automations(流れ図で組む自動化)、メールのシーケンス、デジタル商品の販売が並びます。書く画面の好みより、登録から購入までの流れを 1 つの画面で組みたいかどうかが、選ぶ基準になります。

料金以外に見ておきたい 6 項目

項目 Buttondown Kit
API・自動化の開発 公式ドキュメントに API の入門がある(REST) 今回の調査では確認していません
個人情報の扱い 料金ページに、プライバシーを重視すると書かれている。DPA の内容は未確認 DPA のページが取得できず、ホスティングの所在と DPA の有無は未確認
サポート 料金ページに記載なし Creator で 24 時間 365 日のメールとチャット
試用 最初の 100 人が無料 有料プランに 14 日間の試用、カード登録不要
移行の手助け 今回の調査では確認していません 無料の移行(Free migrations)と表示
購読者の数え方 アクティブな購読者に課金 料金ページに「購読者」とあるだけで、定義は読み取っていません

日本の読者に送る場合の個人情報の扱いは、どちらのサービスでも、利用規約と DPA で確認してください。この記事が確認できたのは、上の表の範囲に限られます。

どんな書き手に向くか

書き手のタイプ 合うサービス 理由
技術ブログの延長で、月 2 回送る Buttondown 最初の 100 人は無料で、Markdown と API がそのまま使える
登録者 3,000 人で、配信のみ Kit 10,000 人までの無料枠で足りる。自動化は必要になってから
講座やデジタル商品を売る Kit ランディングページ、フォーム、商品販売が同じ画面にある
有料購読だけを足したい少人数の書き手 Buttondown 追加機能は月 $9 から。必要なものだけに払える
登録から購入までの自動化を組みたい Kit Creator で自動化とシーケンスが無制限
チームで編集・運用する Kit(Pro) ユーザー数が無制限。もう一方はチームの追加が月 $79

人数と必要な機能ごとの早見表

2 つの軸(購読者数と、必要な機能)で、どちらが先に検討対象になるかをまとめました。金額は、料金ページで確認できたものだけです。未確認の欄は「スライダーで確認」としています。

購読者数 配信だけ 配信 + 自動化 配信 + 自動化 + 商品販売
100 人以下 Buttondown は $0。Kit も $0 Buttondown は月 $29。Kit は Creator(1,000 人の位置で月 $33) Buttondown は月 $29 + 月 $9。Kit は Creator
1,000 人 Kit は $0。Buttondown はスライダーで確認 Kit は月 $33。Buttondown は月 $29 + スライダー料金 Kit は月 $33。Buttondown は月 $29 と月 $9 + スライダー料金
5,000 人 Kit は $0。Buttondown はスライダーで確認 Kit は月 $75。Buttondown は月 $29 + スライダー料金 Kit は月 $75。Buttondown は月 $29 と月 $9 + スライダー料金
10,000 人 Kit は $0(上限ちょうど)。Buttondown はスライダーで確認 Kit は月 $116。Buttondown は月 $29 + スライダー料金 Kit は月 $116。Buttondown は月 $29 と月 $9 + スライダー料金
25,000 人 Kit は無料の上限を超え、Creator の月 $166 から Kit は月 $166。Buttondown は月 $29 + スライダー料金 Kit は月 $166。Buttondown は月 $29 と月 $9 + スライダー料金

この表で、Kit の金額は購読者数に合わせて確実に増えるのに対し、Buttondown の追加機能の金額は人数に関係なく一定です。Buttondown の総額を決めるのは、スライダー料金だけです。その金額を知らないまま「Buttondown のほうが安い」と言い切ることは、できません。

料金ページの用語を整理する

ページの表記 意味 見るときの注意
Visual Automations 流れ図の形で、条件と配信を組み合わせる自動化 Creator 以上。Free では使えない
Email sequences 登録をきっかけに、日を置いて順に送る連続メール 歓迎メールの連載などに使う。Creator 以上
Subscriber Signals 購読者の反応から、状態を知らせる機能 Pro のみ。詳細は公式ページで確認する
Billed yearly 年払いを選んだときの請求 $33 の月額表示は、年 $390 を前払いする条件
Add-on(+$9/month) Buttondown の機能追加の月額 購読者数の基本料金とは別に加算される
Active subscribers 実際にメールを受け取っている購読者 Buttondown の課金の単位。停止した人は含まないと説明されている

決める前に、30 日で試すこと

試すこと Buttondown で見る点 Kit で見る点
書いて送る Markdown の書きやすさ、プレビュー、送信元ドメイン エディタの操作、テンプレート、プレビュー
登録フォームの設置 フォームの見た目と確認メール ランディングページ、フォーム、埋め込みの手順
読者の分類 タグ・セグメント(月 $9)を入れた状態の操作 無料プランのタグとセグメントの操作
歓迎メールの連続配信 自動化(月 $29)を入れた状態での設定 Creator の 14 日間の試用での、シーケンスの設定
書き出しと取り込み CSV の項目、配信停止した人の扱い 無料の移行サポートの内容、タグの引き継ぎ
料金の試算 スライダーを自分の人数に合わせ、必要な追加機能を足す スライダーを自分の人数に合わせ、Free・Creator・Pro から選ぶ

3 つの場面で費用を考える

場面 1:読者 90 人の個人ニュースレター

  • Buttondown は、最初の 100 人まで料金がかからない。
  • Kit の無料プランも、10,000 人まで料金がかからない。
  • 判断:費用は同じ。書く画面(Markdown かフォームか)の好みと、今後の機能の増やし方で選ぶ。

場面 2:読者 6,000 人、無料の配信が中心

  • Kit の Free は購読者 10,000 人までなので、$0。タグとセグメントも含まれる。
  • Buttondown は、100 人を超えた分のスライダー料金に、タグ・セグメントの月 $9 を足す。スライダーの金額は未確認。
  • 判断:この規模では、Kit の無料枠が有力。ただし、Buttondown のスライダー料金を確認してから決める。

場面 3:読者 10,000 人で、歓迎メールと購入後のフォローを自動化したい

  • Kit は、自動化が Creator から。購読者 10,000 人で月 $116 になる(年額は上の表のとおり)。
  • Buttondown は、自動化の月 $29 に、購読者数の基本料金が加わる。基本料金は未確認。
  • 判断:自動化の追加と購読者数の基本料金の合計が、Creator の月額より小さいかどうかで決まる。Buttondown のスライダーを 10,000 人に合わせて、足し算をしてみる。

場面 4:講座を売る書き手(読者 2,000 人、商品 1 つ、7 日間の連載メールを付けたい)

  • Kit は、商品の販売が無料プランに載っているが、7 日間の連載(シーケンス)は Creator から。購読者 1,000 人の位置の月 $33 が出発点で、2,000 人の位置の金額は未確認。
  • Buttondown は、自動化の月 $29 と有料購読の月 $9 を足し、100 人を超えた分のスライダー料金が加わる。
  • 判断:商品ページ、フォーム、連載メールを 1 つの画面で扱いたいなら、Kit の Creator が候補。Markdown と API で組むなら、Buttondown が候補。

乗り換えるとき

購読者のメールアドレスは、CSV で移せます。Kit は、移行を無料で手伝うと料金ページに書いています(Free migrations)。ただし、自動化、タグの設計、シーケンスの中身、購入履歴は、そのままでは移りません。乗り換えの前に、次のものを洗い出しておくと、抜けが減ります。

移すもの CSV で移るか 確認すること
メールアドレス 移る 件数を控え、取り込み後に照合する。配信停止した人は含めない
タグ・セグメント 項目の形による タグを列にして書き出せるか、移行先の取り込みの形に合うか
自動化・シーケンス 移らない 手で作り直す。Buttondown では先に自動化の追加(月 $29)が必要
有料購読者 移らない 決済の紐付けがあるため、両社のサポートへ事前に確認する
登録フォーム・ランディングページ 移らない サイトに埋め込んだフォームの置き換えと、リンク先の更新

送信ドメインの認証(SPF・DKIM)は、新しいサービスで設定し直します。手順は到達率のガイドにまとめています。ほかの組み合わせは、Buttondown と beehiiv の比較や、ConvertKit の代替サービスで扱っています。サービス選びの全体像は、メールブロードキャスト入門を参照してください。

よくある質問

ConvertKit と Kit は、同じサービスですか。

同じサービスです。ConvertKit が名前を Kit に変えました。料金ページは kit.com にあります。この比較ページの URL は、旧名のままにしてあります。

Kit の無料プランは、本当に配信し放題ですか。

料金ページには、購読者 10,000 人まで、ランディングページ、フォーム、メール配信が無制限と書かれています。タグとセグメントも含まれます。ビジュアル自動化、シーケンス、ブランド表示の削除は、Creator から使えます。

Buttondown で、自動化と有料購読は使えますか。

使えます。ただし、別々の追加機能です。有料購読が月 $9、自動化が月 $29。タグとセグメント、分析、コメントとアンケート、RSS からのメール配信、スポンサーシップは、それぞれ月 $9 です。ホワイトラベルとチームは、それぞれ月 $79 です。

技術者のニュースレターには、どちらが向いていますか。

Markdown で書き、API で自動公開したいなら、Buttondown です。Kit は、フォーム、シーケンス、商品販売を使うほど、本領を出します。書く画面より、登録から販売までの流れを重視する場合に向きます。

Kit の Creator は、年払いと月払いで金額が違いますか。

料金ページの表示は、購読者 1,000 人で月 $33、年 $390 の年払いで、年あたり $78 の節約と書かれています。月払いの金額は、今回の記録に含めていません。年払いは、前払いになるため、始めたばかりの時期は 14 日間の試用で様子を見てから決めると安心です。

Buttondown と Kit を、同じリストで同時に使えますか。

技術的には可能ですが、おすすめしません。読者のメールアドレスが 2 つのサービスに分かれると、配信停止の同期が手作業になり、停止した人にもう一方から送ってしまう危険があります。試すときは、テスト用のアドレスだけを両方に入れ、本番の読者は 1 つのサービスに集めてください。

Kit の無料プランから Creator に上げる合図は何ですか。

次のどれかに当たったときです。歓迎メールや購入後のフォローなど、登録をきっかけにした連続配信を作りたいとき。件名の A/B テストが必要になったとき。メールの末尾の Kit ブランド表示を消したいとき。購読者数が 10,000 人に近づいたときも、無料の上限を超える前に、料金の段階を確認しておくと安心です。

Buttondown の機能追加は、あとから外せますか。

追加機能は、月ごとの課金として表示されています。外した場合の扱い(機能の停止、データの保持など)は、今回の調査では確認していません。契約の前に、サポートまたは公式ドキュメントで、解約の条件と、外したあとに残るデータを確認してください。

どちらも試してから決めたいのですが、順番はありますか。

先に Kit の無料プランで、書く、フォームを置く、タグで分けるまでを試してください。無料で、10,000 人まで同じ操作ができます。そのあと、Buttondown の最初の 100 人の枠で、Markdown と API を使う書き心地を確かめます。2 つを並べて、自分が書く画面と、登録から配信までの流れのどちらに時間を使いたいかが分かれば、答えは自然に出ます。

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